GPL2が適用されているソフトウェアを改変して公開/配布する場合

ちょっと気になったのでいろいろ調べたメモ

結論として、改変版を公開/配布するときには、以下の対応を行う必要がある。

  • 改変したファイルには「改変版であること」と「改変した日時」を明記する。
  • それがバージョン等を表示する機能を持つ場合にはユーザーに判るように表示する。
  • 改変版の利用者に対しても同じ条件で無償で改変/配布の権利を与えること。

要は、
オリジナルの作者の名声を守るということと、利用者の改変/再配布の自由を守るということに注意すれば良さそう。

参考

以下、参考となったWeb上のリソースからの引用

また、GPLで入手したソフトウェアの一部を改変して第三者に提供してもよい。ただしこの場合には、それがオリジナル版から改変されたものであることを明示する必要がある。そしてGPLベースのソフトウェアを改変して出来上がったソフトウェアは、やはりGPL規約に従って(つまり、ソフトウェアの再配布を制限しないという前提のもとに)配布しなければならない。

[http://www.atmarkit.co.jp/icd/root/14/5785014.html:title=Insider's Computer Dictionary[GPL]−@IT]

GPL のソフトウェアを BSD ライセンスなど、配布の制限が少ないライセンスで配布できますか?

GPL では、配布の条件として同じライセンスで配布することが求められるので、それはできない。

BSDライセンスでは、ソフトウェアを自由でない状態で配布することが一切禁じられていないので、GPLなソフトをBSDライセンスで配布するということは、元のソフトを自由でない状態で配布する許可を無断で与えることになる。そうした行為は、著作者の同意無しには不可能。

2ch-Linux-Beginners - GNU_FAQs

上の逆 (BSD ライセンスなど、配布の制限が少ないライセンスのソフトウェアを GPL で配布) は可能?

ライセンスで許可されている内容による。

GPLで許可する内容で持って元のライセンス文面を守れるのなら、そういうことも可能。しかし、そうでない場合(たとえば、宣伝条項付きの BSD ライセンス) は、GPLで配布すると許可された内容からはみ出すことになる。なので、使う前にライセンスの適合性を確認すること。

GNU Project が、そういうソフトウェアからコードを使って作ったソフトをGPLで配布しようとする人のためのライセンス文面の矛盾状況を載せているので見るといいかも。

MozillaみたいにGPL/LGPL/MPLとトリプルライセンスになっているソフトウェアの場合は、GPL/LGPLソフトウェアの開発にコードを自由に使うことができる。

2ch-Linux-Beginners - GNU_FAQs

2. あなたは自分の『プログラム』の複製物かその一部を改変して『プログラム』を基にした著作物を形成し、そのような改変点や著作物を上記第1節の定める条件の下で複製または頒布することができる。ただし、そのためには以下の条件すべてを満たしていなければならない:

  • a) あなたがそれらのファイルを変更したということと変更した日時が良く分かるよう、改変されたファイルに告示しなければならない。
  • b) 『プログラム』またはその一部を含む著作物、あるいは『プログラム』かその一部から派生した著作物を頒布あるいは発表する場合には、その全体をこの契約書の条件に従って第三者へ無償で利用許諾しなければならない。
  • c) 改変されたプログラムが、通常実行する際に対話的にコマンドを読むようになっているならば、そのプログラムを最も一般的な方法で対話的に実行する際、適切な著作権表示、無保証であること(あるいはあなたが保証を提供するということ)、ユーザがプログラムをこの契約書で述べた条件の下で頒布することができるということ、そしてこの契約書の複製物を閲覧するにはどうしたらよいかというユーザへの説明を含む告知が印刷されるか、あるいは画面に表示されるようにしなければならない(例外として、『プログラム』そのものは対話的であっても通常そのような告知を印刷しない場合には、『プログラム』を基にしたあなたの著作物にそのような告知を印刷させる必要はない)。

gpl.ja.txt